山口達己 絵画作品展「雨、波、雪、葉」

工房親(チカ)では現在、山口達己 絵画作品展「雨、波、雪、葉」を11月11日(日)まで開催しています。

山口氏は愛知県出身で東京芸術大学 デザイン科を卒業し6年前より結婚を機に新潟へ移って制作をしています。

新潟では、自然と触れながら雨、波、雪、植物への関心を高めながら作品に反映されています。

 

 

いくつかの作品について制作過程や山口氏のコメントと合わせて紹介いたします。

会期中は作家が終日在廊しておりますので、お越しの際は作家との時間もお楽しみいただけます。

 

大学在学中に「自然」をテーマとした作品を作り続けて24年。

あらゆる環境が変わっていく中で、自然との関わりがより密になっていった印象を受けます。

今後は「風」の運動を利用して絵を造ることを考えいたりと、自然との関わりの中での制作は今後も続いていくようです。

 

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■シリーズ「雪の絵」

冬の日本海の気候は、関東からすると想像を超えて陰鬱なものです。一度冬型の気候になると、毎日曇ったり雪や雨が降り続けます。たまに晴れてもすぐに雨が降ったりして、関東に居た頃は毎日布団を干して居たのになあと、思い出すと憂鬱になります。去年は大雪の年で新潟市でも80cmの雪が積もりました。この雪を作品に活かせないかと考え始めたのが、「雪の絵」のシリーズです。

 

「雪解け 1」

‘18 2 23 五頭山麓斜面

600×600

雪が止んで晴れ間が出たその日、新潟市郊外にある五頭山の麓に制作に出掛けた。

この日初めて画面に絵の具を盛って、雪の斜面を滑らせてみたのだが、雪上にた

くさんの絵の具がへばりついてしまい、それらの絵の具をスコップで回収して画

面に盛ってみた。

雪が溶けないように、車の窓を開けて絵を積んで家迄持ち帰り、雪が溶けて乾いた

ら思いもかけぬ模様が現れた。

 

 

〔制作過程〕

 

 

■シリーズ「波のかたち」

新潟市は海に面しています。獲れたての魚は新鮮で美味しいです。この海で制作をしようと3年前から波打ち際に絵を置いて、波の軌跡を記録する「波のかたち」シリーズを制作しています。

波のゆらぎ運動は予測が難しく、思い通りの余白、形を表すのはとても困難です。冬の日本海の強烈な波の力には圧倒されます。絵を引き波に浚われて持って行かれることもあり、自然の大きさ、怖さ、可能性を同時に感じられます。

 

「波のかたち 12」

‘18 11/1 新潟市西海岸公園

970×1303

 

この日は風の強い日だった。雨が降っては陽が射して、東の空には奇麗な虹が出て

いた。二枚のパネル作品を用意して海に向かったが、波が高く波消しブロックの内

側の砂浜で絵を波に晒す事にした。

一枚目を晒したのが、予想以上に波の勢いが強く、パネルが引き波にさらわれて沖

へ流された。

今日の制作は止めにして、次の日また海を訪れた。この日も同じような天気だった

が、波消しブロックの二重の内側で、波に晒した。

 

 

〔制作過程〕

 

 

 

■シリーズ「木の葉のかたち」

新潟にいると関東には無い植物を見る事があり、植物の形を作品に取り入れようと4年前から木の葉に絵の具を付けてスタンプする、「木の葉のかたち」シリーズを制作しています。自然の形はどれ一つ、どの葉一枚採っても同じものは無く、葉に色を付けて画面から剥がすと、毎回新鮮な驚きがあり楽しいものです。

 

「スパーク  アザミ」

 

アザミの形が面白く、スタンプしてみようと思った。葉を摘んでみたら刺があり

うまく出来るかわからなかったが、スタンプしてみたら案外きれいに出来た。

黒い画像を先にスタンプしたあと、透明な絵の具を付けてスタンプしたところピ

ンクのアザミが現れた。アザミのトゲトゲした形を見せたくて、色鉛筆を使って

直線的な線を入れてみた。

 

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他にも「雨の音」「滝に打たせる」などのシリーズ作品がございます。

是非、ご来場の上お楽しみください。

 

 

 

【雨、波、雪、葉】
山口達己 絵画作品展

会期:11月6日(火)-11月11日(日)
OPEN 12:00  CLOSED 19:00
※最終日 18:00 まで

 

工房親

http://www.kobochika.com


11月3日(土) LOOP Art Hospitality セミナー開催

 

2011年に工房親ではギャラリーの業務ではないボランティアLOOP Art Hospitalityを設立し、これまでに様々な作家の協力のもと受け入れ病院等で活動を続けてきました。

 

LOOP Art Hospitalityとは、主として生命、身体と向き合う医療の現場を中心に従来とは違うもう一歩つっこんだアートでのおもてなしを提供するプロジェクトです。既に、我孫子聖仁会病院、至誠堂 冨田病院、ふるたクリニック、デンタルオフィス代々木上原、東京都済生会向島病院等で展示やワークショップを行ってきました。単にアートを展示、設置するのみではなくインタラクティブな作業によって、より直接アートの力を感じていく事を心掛けております。

 

あしかけ8年となる活動で「一度勉強会のようなものをしたらどうか」という意見が出てきましたので、11月3日(土)にセミナー開催となりました。ゲストにF.アツミ氏を迎えての会となります。これまでにLOOPの活動に参加下さった作家や医療関係者など、その他興味のある方が参加いただけます。予約不要で、どなたでもご参加いただけますのでご自由にお越しください。お待ちしております。

 

 

日 時 | 2018年 11月3日(土)  14:30-16:30 (開場 14:00)


会場  | 工房親  150-0013 東京都渋谷区恵比寿 2-21-3
電話 | 03-3449-9271


来場無料 予約不要 入退場自由

専用ページ http://www.kobochika.com/homepage/html/event_20181103.html

 

 

開催を前に、直近のLOOP活動を紹介いたします。

 

 LOOPの活動として東京都済生会向島病院にて6月から9月まで展示をしておりました。テーマは「花」です。

6人の作家が作品を展示いたしました。展示作品については6月にアップいたしましたコチラのブログよりご覧ください。

 

ワークショップでは展示テーマ「花」に関連して「花瓶に花を咲かせよう!」というテーマで開催。

患者さん・作家・看護師さんの共同作業で、グループ毎それぞれ華やかな花を咲かせました。

 

■ワークショップ風景

 

まず初めに展示作家による作品解説。実際に展示作品を見せながら説明をし、作品を近くにすると「これは何?」といった素朴な疑問も作家と直接お話しをし会話に花を咲かせていました。

 

 

 

いよいよ、皆さんで「花瓶に花を咲かせる」ワークショップを始めると初めはみなさん素材をどのように扱おうか、何をしようか躊躇している場面もありましたが、患者さん×作家×看護師さんとのコミュニケーションにより華やかな花が咲きました。

 

▲看護婦さんが茎を書いています。

 

 

「花瓶に花を咲かせよう!」というテーマでしたが、

中には蝶々が飛んでいるものもあったりと花瓶周辺の様子も含めた「花の世界」ができました!

 

それぞれのグループで完成した「花」を参加者皆さんで鑑賞することにより、驚いたり、感想を述べたり、隣の人とお話したりと、笑顔のお花畑が全体に広がるワークショップとなりました。

 

展示を終えて、院長先生、看護部長さんそれぞれにコメントをいただきましたので紹介いたします。

 

    ■前院長 高橋幸則(現 名誉院長)

     普段の入院生活では見られない 患者さんの真剣で生きいきとした表情に驚きました。

     「創作の力」にあらためて感激です。

     作品はデイルームに展示されていて、明るい彩で しばらく患者家族さん達の楽しい話題になるでしょう。 

     

 

    ■看護部長 佐久間 あゆみ

     病院という限られた空間の中で、患者さん同士が楽しそうに手を動かし協力しながら、1つのものを作り上げていくのは微笑まし     くもあり、新たな発見にもなりました。作ったものを褒められて、恥ずかしがる様子や手が出せなくても、楽しそうな空間に引き寄     せられ集まってくる患者さんたちの様子を見ることができました。とてもいい機会になったと思います。ありがとうございました。

 

 

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ふるたクリニックでは、2019年1月7日まで鈴木敦子が展示を開催しております。

 

 

▼フェルトやレースを使った触れられる作品です。来院者の待ち時間や様々な方に楽しんでいただけます。

 

アートを様々な角度でお届けし

病院関係者はじめ参加者のみなさまが楽しめる、そんな活動を心がけて続けています。

 

馬場隆子

深川伶華


アーティストとロボット テクノロジーアートを考える

今回はパリの知人から届いた便りを紹介する。

 

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ストラヴィンスキーの泉 1982

 

公共広場に生まれた動く作品・ストラヴィンスキー広場の泉水を眺めてみよう。ニキ・ド・サンファール(色彩彫刻)とジャン・ティンゲリ(自動機械=ロボット)の共同制作で、火の鳥、スピラル、象、ディアゴナル、人魚、ラグタイム… という風に程よく配置された16点が水を噴く。

 

ティンゲリはネオ・ダダ精神でマシンを造り、アート界にロボットを入れた先駆者の一人だったし、ニキは、エルサレム市長の依頼で街の遊園地に作ったすべり台の怪物ゴーレムを生涯誇りにしていた。ゴーレムはユダヤ教の伝説の泥で作られた人造人間で、普段は創造者に忠実だが、いったんその扱い方を間違うととんでもないことをしでかす。16世紀にプラハのユダヤ教のラビLöwによって、ぐんとポピュラーにされた。ゴーレムの影響は、童話をはじめ、文学・音楽・シネマから現代TVドラマに至るまで、広範囲に及んでいる。

 

1800年代初期にメアリー・シェリーが書いたフランケンシュタインは、初めてのSF小説ともいわれる。人造人間をつくる研究に没頭した科学者フランケンシュタインは、野心と狂気を孕んだ背徳心でおぞましい怪物を作ってしまい、つぎつぎとヒューマニズムを破壊する悲劇を招くはめになった。

 

ロボットということばは、労働、隷属を意味するチェコ語Robotaからきていて、カレル・チャペックが1920年のSF戯曲『ロボット(R.U.R)』で初めて使う。働かせるために人間が造ったロボットたちが人間に反撃してくるという筋だった。

人間に換わる、また人間以上のパワーをもつ存在を生むことはずっと人類の夢だった。そしてその夢の実現には生命を与えたものに支配されるという恐怖がつきまとっていた。

 

 

「アーティストとロボット」展 2018

 

ロボットがアート界にあらわれておよそ60年経つ。「アーティストとロボット」展では、機械の手やジープが自由自在にうごいてデッサンを描く。光や音や形のデジタル映像に誘い込まれる。いつしか見学者を参加させるインタラクティブアートがある。シリコンのAIロボットが人間並みに喋り動いて、息を呑ませる。

ティンゲリー作1959年のマシンMéta- Maticsは、人が交代して動かすたびに異なったデッサンを描いた。そこですでに機械発案者、機械、動かす人のいずれがアーティストなのかと問われている。

 

産業界の科学テクノロジーが生活に浸透し、現代社会ではデジタル化が進む。この展覧会は、高度化の一途をたどる科学とアート、制作と参加、アーティストと私たち… の関わりについて、あらためて私たちに考えさせる。

 

(Y


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