空……その青色の非物質性

フランスの美術家Yves Klein(イブ・クライン)が自身の青色をIKB(インタナショナル・クライン・ブルー)
として意匠登録を申請したことがあった。
このクラインブルーのみでのタブローは非物質絵画の領域に至ったとして話題をさらったものだ。
だが、このタブローを見るとそれまでの絵画性を取り払ったというよりも、クラインブルーによる
オブジェとしての感じを受けるのは免れない。
イブ・クラインもそれを察してか、後に白いエンプティーな空間のみの展示をしている。
トレードマークのIKBでギャラリーの天井、壁、床を塗った場合、青のタブローと対の物質空間
を生み出す。IKBで塗られたトルソしかり、女性の体のIKBによるものも物質の痕跡を示していた。
IKBそのものは非物質性を感じさせる特性を持つが、塗布されたモノはオブジェ化する。
その点、空の青であるスカイブルーの場合、その場にいれば、非物質性そのものとして感じ取れる。
そこに雲が在るにしても、地上に自然や人工物や人々が在るにしてもその非物質性は変わらない。
なぜこれ程この様に非物質性を感受するのだろう。
以下の2枚の写真はその時の記録であるが、写真ではその非物質性が残像として終わる。
あくまでもその現場に居た時に、その空を目の前にした時にだけ青色の非物質性に包まれる。
目の前にした空の青から爽やかながら深い感動を伴う時空間に存在している実感がある。
絵画や写真、その他のメディアに還元されてはそれは消失してしまう。デジタルによるバーチャル
な空間での疑似体験でもやはり消えてしまう。それは非常にデリケートなことだ。
現実の空の青のみが、同時存在するものにその非物質性を感受する機会を与える。心地良く……
空の青をこの様に感受する我々の能力は如何に獲得され継承されるかも実に興味深い。

 

 



                                クボタタケオ


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  • 2020.07.24 Friday
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