「オセアニア」展  ケ・ブランリー美術館 2019年3月〜7月

パリから、ケ・ブランリー美術館で開催していた「オセアニア」展の頼りが届いた。

パリには、世界的にも有名で観光スポットとなっている美術館も数多くあるが、ケ・ブランリー美術館もユニークで楽しい所だ。

 

馬場隆子

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ポスターにみるのは19世紀の木彫り彫刻でソロモン諸島からくる。コブシほどのおおきさで丸木舟のへさきについていた。一羽の鳥を両手で敬い、網の帽子と大きなイアリングをつけた面が神妙な表情で海をみつめている。鳥は魚獲りがうまく、嵐を生きのび空路をみつけることができるのだ。そして航海する人に陸地や魚群の位置を知らせてくれる。

 

大洋の州オセアニア、その広い海域の民族の海洋文化を、西欧人到来以前の14世紀にさかのぼって紹介しているのがこのオセアニア展。展示品はオーストラリアをのぞく大きな島ニューギニアとニュージランド、加えてカロリン、ソロモン、フィジ、マルキーズ、ハワイなどの諸島で製作されたものである。

スターはラグーンや河や湖を渡るおどろくほど細くて長いカヌーや豪快な大舵、船首船尾の彫刻。霊祭の家の凄みのある柱彫刻もあれば、舳先や櫂の浮彫、単純な航海用具や安全を祈るお守り、貝や鳥の羽根で飾られた儀式の面など簡素で繊細なものもある。17世紀の西欧植民地支配は悲劇、交換、商業、発展、同化という形で諸島の生活におおきな影響を及ぼした。

展示品のおおくはアムステルダム、バーゼル、ケンブリッジ、ハンブルグ、ブレーメン、パリといった西欧の美術館からきている。

 

Story of a New Zealand River 2011      Michael Parekowhai (1968- )

 

ニュージーランド文化の根源を成す先住民マオリ族。その部族の血をひく作家がグローバル化された現代アートに昔からのオセアニア美術を重ねてピアノを制作した。伝統のモティーフ・宇宙や波や植物をあらわす渦巻き模様の浮彫と嵌め細工でボディを飾り、鮮やかな朱色一色にラッカー塗料で仕上げてある。このピアノは2011年ベニスのビエンナーレに出品された。ながい作品名は、J.マンダ―作のニュージランド小説からきている。この物語は映画化され1993年カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した。ニュージランド・オーストラリア・仏の合作「ピアノ・レッスン」である。

作品紹介に小さく注釈があった―会期中、作家の希望でピアノは定期的に演奏されます、詳細は受付で。

 

(Y)

 

「オセアニア」展 詳細

http://www.quaibranly.fr/en/exhibitions-and-events/at-the-museum/exhibitions/event-details/e/oceanie-38063/


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  • 2019.08.23 Friday
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