個展 "Golden Sheep" によせて (隼田大輔)

2018年7月7日(土)から開催中の 隼田大輔 個展 "Golden Sheep" は、

あっという間に会期折り返しに入り、残すとこあと7日となりました。

 

会期中7月14日(土)には、トークショーを開催し多くの方が関心をもって

ご来場いただきました。ありがとうございます。

 

今回のブログは、作家の隼田大輔さんより個展 "Golden Sheep"について

コメントを頂きましたので紹介いたします。

 

******

 

個展 "Golden Sheep" によせて

 

作品 "Golden Sheep" は、私がイギリスで霧に佇む羊を見たことをきっかけに、「美」という文字が「羊」から誕生したという説を知り、美の起源を求めて旅した作品です。

 

撮影は五年前に終わっていたので、そのプリント現像の準備には十分な時間がありました。他に制作しなくてはならないのは額縁です。私は以前から額縁を自作するようになっていて、初めは機械で作業していたけれど、今はノコギリと鉋、鑿で仕上げています。

 

 

 

 

額縁に使う材料は杉です。杉のような針葉樹は柔らかいので、大変傷つきやすく、欠けやすい。額縁に向いているとは言えない材料ですが、針葉樹はまっすぐに成長するので、木目もまっすぐになります。その美しさと、何よりも日本を代表する木材であるという点で選んでいます。額縁を組んだ最後には、表面の柔らかい木目を浮造り仕上げで潰し、そこに白く塗装することで、表面に細かい塗装ムラを作りました。遠目では分からないけれど、写真の中にうつっている霧が額縁にまでかかっているように見立てています。

 

また、今回は立体作品も制作しました。これは羊の撮影をしていた時に、死んだ羊の頭蓋骨が落ちていたのを発見したことから始まったものです。それを東京の自宅に持ち帰り、しばらく眺めて暮らしていました。そして、作品のタイトルを "Golden Sheep" と決めた時に、この頭蓋骨で黄金の羊を作ることに思い至りました。

 

 

黄金の羊は、もとはギリシャ神話に出てくる、王の迫害を逃れた兄弟が黄金の羊の背中に乗って空を飛び、海の向こうに逃げるという話です。私は金沢の工場に頼んで、羊に純金の金箔を貼ってもらい、そのまま飛んでいかないように檻を作りました。ギリシャ神話という古代から現代までの長い時間を表現するために、銅で作られた檻には緑青を生じさせました。純金は劣化しないので、黄金の羊はそのままです。

 

 

壁面に飾られた写真を脳で鑑賞するだけでなく、展示空間を立体化して体で感じてもらうために、展示を決めました。

 

ー隼田大輔


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  • 2018.12.14 Friday
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  • 12:51
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