【絵画を考える】作家紹介

前回に続き、現在開催中の「絵画を考える」から

 

中村索、松本晶大、山崎昌次、渡邊光

 

の作品とコメントを紹介する。

 

 

 

 

 

 

「積乱雲の内側」

 

中村 索

 

今年も夏が過ぎ去っていきます。

個人的には夏が、一年間のクライマックスという気がします。

激しい風雨と、陽射しと、息の詰まるような湿度の季節は遠ざかります。

気が付けばいつの間にか、澄み渡る夜空と肌を刺す冷気に、時間の流れの静かな速度が身に染みていることでしょう。

工房『親』の展覧会に参加させて頂きました。

夏に制作した作品です。

青空と、濃い緑の季節に描いた絵ですが、モノトーンの画面になりました。

 

 

 

 

 

「無題」

 

松本晶大

 

今回、テーマが「こだわり」ということで、自分の制作を改めて振り返ってみたところ、描き方、画材、道具に、色々と自分なりのモノがあることを再認識しました。

けして高価なものや特殊な技法があるわけではないのですが、絵を描くという行為によって、自分独自の描き方、道具の使い方が出来上がってきたと思います。

 

それは、考えたり思いついたりして生まれたものでは無く、ただただ描き続ける事によって産まれてきたものだと思います。

その 中でこだわりや色々な技法は洗練されていき変化していくものだと思います。

自分としては同じ描き方、同じルーチンで描いていても、10作前の絵と今の絵では全く違うものになってるはずですし、なっていないといけないと思っています。

 

それが出来ていたらいいな…と思います。

 

 

 

 

「無題」、「4つのエスキースの内の1」、「whitelines on the green

 

山崎昌次

 

去年-2016年“時を隔てて”のタイトルのもと個展をしました。(ギャラリー現)

最後に行ったのが1988年ですからなんと29年ぶりという事になります。

いくつかの異なった時期のものを並べました。タイトルの由来です。

来年、TOKIアートスペースで“時を隔てて”の2回目を行います。新作の割合を増やします。

今回の3点はそれへの橋渡しのつもりです。

 

9月10日記

 

 

 

 

「アサガオ」

 

渡邊 光

 

小学生のころに理科の教科書に載っていた、人体の血液循環を表す図。
血管は体の左右で赤と青に色分けされ、その境目の毛細血管は紫で塗られていた。
実感はないが、私の体は左右では少し異なっていて、どこかで混ざりあっているらしい。

 ---

.薀奪儼燭硫屬咾蕕蓮5枚がくっついて1枚のように見えていることに気づく。《 パターンの繰返し》 。
5枚の花びらの中には星模様が浮かび、内側にはめしべが1つとおしべが5つ隠れている。下には種のもとが6つ包まれている。《 5と6…この境界線を探ること》 。
 
---

昨年の夏に入谷の朝顔市で買ったアサガオは、出店のお兄さんに「種がつきにくいように改良している」と言われたが、数粒だけ種が採れた。
そのうち2
粒は今年も花をつけた。

 

 

 

 

 

「絵画を考える」のシリーズはまだまだ追求していく事が沢山ある。

しかし現在の私の興味は芸術的や学術的な事ではなく、作家1人1人のその先を見ていきたい。

どんな人にでもそれぞれの人生があるように、作家も絵画に対して制作へのこだわりや考え方がある。

1人1人の作家の制作はドラスティックに変化したり、展開していく人もいる。

一方で見た目はそれほど変化していないように思える人もいるが、その中でも小さな変化を見出せる。

そのような視点で作家1人1人のこれからを見据えていきたい。

 

 

 

アーティストトークでは、最後にMCのクボタからはじまり参加作家全員が絵を連歌のように描き足し、皆で長い絵巻を完成させた。

来られたお客様の有志の方々にも参加いただいき大変楽しく終了した。

翌日、何人かの来場者に「楽しかったです。」とのメールをいただいた。

 

 

 

 

 

 

馬場隆子


【絵画を考える】作家紹介

9月2日(土)

 

心配された大型台風の影響もなく、アーティストトークを行う。

トークは8名の作家全員が参加だが野口さんのみ突然歯を抜かれるというハプニングで20分ほど遅れた。

 

 

 

 

トークは作家の「こだわり」をテーマにMCクボタ氏によって作家にクエスチョン。

支持体、画材、制作テーマ、作品タイトルと続いた。

これらは例年、筆記とテープをもとに冊子を作ってアーカイブとしている。

年内もしくは年明け早々に完成予定なのでご興味のある方は工房親にお問い合わせください。

 

8名の作家を4人ずつ、作品とコメントを紹介する。

 

馬場隆子

 

 

 

 

 

「17-20」、「17-21」、「17-22」

 

大森牧子

 

今回約20年ぶりに工房親での展示をさせて頂きました。

絵画を考えるシリーズに参加することになって絵画について今回改めて意識してみました。

 

私自身の作品はこの20年位は具体的な物ではなく自分の内面に在るものを表現してきました。

主にキャンバスにアクリル絵具で描いています。

4、5年前から銅版画を使っての表現も取り組んでいます。

この10年位は絵画という意識はありませんでした。

正方形のキャンバスを床に置いて、自身が歩いたり、回したりして刷毛や筆などで色を重ねて表現してきました。

 

数ヶ月前、たまたま友人からお母様の形見であった木枠を頂きました。

FやP、Mといった色々なサイズでした。

組み立ててみたら、何だか少し新鮮な感じがしましたちょうど、今回の制作を始めようとしていた所だったので、正方形のこだわりを少し捨てて、これらを組み合わせてみようと思いました。

3種類の形のキャンバスを並べて制作しました。

いつもより壁にかけてみる時間が増えました。

絵を描きはじめた頃は、こうしてよく壁に絵を掛けてみていたなぁと思い出しました。

 

 

 

「余日のプロット #2」

 

中村花絵

 

内部と外部を仕切る窓ガラスは、手の届く範囲の事象と個の空間を結ぶある種のフィルターのような機能を含有している。

別個の空間としての領域性や、定点から捉えられたその時々で趣きの異なる時間的な変化を同時に認知したとき、傍観する立場としての自己の存在に気付く。

窓ガラス1枚の隔たりに応じて生じるデリケートな距離感から、私の在る普遍的な日常についてを問うている。

 

参加作家のみなさまとのギャラリートークでは、こだわりという観点から各人各様のお話を伺うことができました。

制作する動機は様々ですが、素材研究や物事を思索する行為・経験は、表現の上で不可欠な要素です。

今回、多種多様なアプローチの作品で空間が埋められたことにより、そうした制作の裏舞台を想像しながら鑑賞してみるのも面白いのではないかと思います。

 

 

 

「川の風景」(A river)

 

二村有音

 

テーマ:

今回の作品は、川の風景のデッサンをベースにしています。

その奥にある私にとって作品のテーマは、身体、あるいは「いのち」が、ここにある不思議、素晴らしさを表現したくて描いています。

 

支持体:

できるかぎり昔ながらの製法に近い和紙を使っています。美しい本物の和紙に触れられることは、喜びです。

 

描画材:

今回は久しぶりに版画(モノタイプ)を描くにあたって、持っている絵具の種類すべてと版画絵具2種を試しました。

その上で、支持体に選んだ和紙と相性がいい、色がよくのると思われた絵具を使っていますが、より良いものがあれば変えていきたいと、いつも思っています。

 

展示について:

初めてご一緒する作家さんが多いですが、工房親の空間に展示すると、不思議と違和感なく、なんとなくやわらかな、けれど凛とした感じの展示空間ができるのが不思議です。

そうした雰囲気も、ご来場いただいた方に、楽しんでいただければ幸いです。

 

 

 

「whole」

 

野口大地

 

違いを探すことと、共通するものを見つけることは似ている

自分で感じた表現を他者と共有することはどのくらいできるのだろうか

大きくしたり小さくしたり、みえなくなったりしてみる

そうして出来たものの間にあるものが、一番共有しているのものかも知れない


「絵画を考える」展 開催!

91

 

今日から工房親、今年度後半の企画展がスタート。

 

91()17()の「絵画を考える」展だ。

これは毎年、秋に絵画をテーマにしているシリーズでしている展覧会だ。

 

 

 

 

昨日は搬入と作品の設営を行った。

 

まず、昨年出産なさった二村さんが赤ちゃんをおんぶしての画廊に一番乗り。

 

 

その後、前日に作品が届いていた中村花絵さん。

 

 

野口大地さんと渡邊光さんは藝大で働いている同僚なので時々楽しそうに談笑しながら作業は進んだ。

 

 

 

大森牧子さんは久しぶりの工房親での展示。

 

 

少し遅れて松本晶大さん、そしてディレクターのクボタさんと続々と来られ作業はさらに進み、ライトの調節も背の高い松本さんが行った。

 

 

 

 

 

 

今回、最ベテランの山崎昌次さんは16時に入り、なんとかクボタさんも在廊。

テキパキと指示をして30分ほどで終了。

 

 

山崎さんは作家活動の他、かつては川崎IBMで長年企画をし、ディレクションしてこられた方だがクボタさんがいらしてほっとなさっていた様子。

 

 

 

しかしそこでクボタさんは帰られ、18時入りの中村索さんはクボタさんなしでの展示。1人作業となる。

 

 

 

 

「絵画を考える」、今年も素材、サイズ、支持体、様々だが作家一人一人の絵画や作品に対する想いは並々ならぬものがあり、回を重ねるごとに面白い。

 

 

 

 

明日の92日には15時からアーティストトークを行う。

作家8人全員参加の予定。

みんなでゲームなどしながらの楽しいトークにしたいと考えている。

1人でも多くの方のご来場、ご参加を願ってお待ちしております。

 

レセプションは17時〜19時くらいまで行う。

どちらももちろん参加費無料、予約不要ですのでお気軽にご参加ください。

 

 

 

馬場隆子


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